初めてのジャケット、トラウザー選び その4
その1 https://www.sailfast.jp/blog/p=6491
その2 https://www.sailfast.jp/blog/p=6518
その3 https://www.sailfast.jp/blog/p=6528
前回まででウェアの種類についてお話しましたが、今回は具体的にどのモデルがどんな用途に向いているかを説明します。
Zhikの現在のキールボート向けアウターのラインナップは以下になります。
OFS800・・・オフショアセーリング向けハイパフォーマンスモデル。山や自転車の分野でGORE-TEXと並ぶ実績を持つeVentと呼ばれる3レイヤー防水透湿素材を使用しており、軽量で高い防水性を持ちながらも透湿性が特に優れている。
OFS700・・・オフショアセーリング向けミドルレンジモデル。上位モデルのOFS800シリーズと同様の構造で風雨に対するプロテクト性能を維持しつつ、2レイヤー防水透湿素材を用いることでコストを抑えている。
CST500・・・コースタルセーリング向けハイパフォーマンスモデル。突出した軽さと透湿性を持つAROSHELLファブリックと、動きやすさとプロテクト性能を両立させたデザインでインショア、オフショア両方のレースで活躍する。
INS200・・・インショアセーリング向けミドルレンジモデル。コストパフォーマンスに優れる3レイヤーVectaファブリックと運動性を重視した細身なデザインでブイ周り等のインショアレースに最適。
INS100・・・インショアセーリング向けエントリーモデル。2レイヤー防水透湿素材とフルシームシールで廉価ながらも完全防水構造を備えた万能ジャケット。
これらに加えて本来キールボート向けではないけど、アウターとしても使用できるのは以下。
- ソフトシェルジャケット・・・裏地にフリースがライニングされた伸縮性が高い防水透湿素材で暖かくて動きやすい。シームシールはされていないが、軽い雨程度なら十分凌げる。
- パフォーマンススモック・・・INS200シリーズと同じ3レイヤーVectaファブリックを使用しているので軽くて防水性は抜群。
逆にキールボート用アウターとしてあまり向いてないのは以下。
- ブロードサイドコート・・・外側は完全防水だが、内側に水が入ると中綿が濡れて重くなる。更に金属部品が多いので塩でやられる可能性も。
- ウェットスーツ・・・温かいが通気性が皆無でじっとしている時間が多いキールボートだと汗冷えして危険。
ディンギー用のウェアはだめ?
スパンデックスやウェットスーツしかり、濡れることを前提とした速乾性や通気性の悪いディンギーウェアをキールボートに使うと蒸れたり汗冷えしやすいのでおすすめはしません。最悪臭くなって匂いが取れないことも。。。
ただしハイドロフォビックフリースやパフォーマンススモックといった、水を含まず通気性が高いようなものはディンギーとキールボート両方で使えます。
オフショアセーラーにおすすめ
レーシング
クルージング
小笠原レースや沖縄東海レースなど、何日もレースで船の上で過ごすことになるオフショアセーラーは一度濡れると体力を著しく奪われてしまうため、軽くて高い防水性能を持つOFS800シリーズが最適です。
24時間程度ならさらなる軽さや動きやすさを重視してCST500シリーズも選択肢に入れてもよいかもしれません。
シビアなレースよりもクルージングが中心で、コストを重視する場合はOFS700でも十分快適に過ごせます。
インショアセーラーにおすすめ
レーシング
クルージング
運動量の多いマーク周りのレースや短距離のブイ周りレースでは動きやすさを重視したCST500やINS200がおすすめです。
レースでの性能よりも使いやすさやコストを重視する場合はINS100でも十分様々なシチュエーションに対応します。
レース運営、コーチングにおすすめ
雨風にさらされながら長い時間海の上でじっとすることになるレース運営やコーチボートの上は、ある意味セーリングよりも過酷な環境です。防水性とプロテクト性に優れるOFSシリーズが最適です。
ジャケット、トラウザーの選び方については以上になります。自分にあったウェアを見つけてください!