VSR定期メンテナンスガイド

SAILFASTでは長くVSRを使用して頂くために定期的なメンテナンスを推奨しています。

特に学生の部活のレスキュー艇などにVSRを使用すると、設計で想定された以上の負担がエンジンにかかること多いので、安全面から見ても定期的なメンテナンスが必要です。

基本的なメンテナンス方法としては、コンソールで確認できるエンジンの運転時間(RH)に応じて以下の部品を交換していくことになります。


エンジンオイル

100h毎に交換

エンジンを保護しているオイルです。
エンジンオイルが劣化すると潤滑が切れてエンジンに深刻なダメージが発生する可能性があるので、定期的な交換は必須です。


ギアオイル

100h毎に交換

プロペラの中立や前後進を切り替えるギアを保護しているオイルです。
ギアオイルが劣化するとギアの入りが悪くなったり、ギアが入ったときの衝撃が大きくなります。


アノード、トリムタブ

100h毎に交換

エンジンを海水による腐食から保護する部品です。
船体後方、エンジン下部(トリムタブ)、エンジン内部にあります。
エンジン内部のアノードは腐食が進むと冷却水経路に落下して詰まってしまうので、劣化する前に定期的な交換が必要です。

船体後方のアノードやトリムタブは保管環境に応じて腐食具合が変わってくるので、これらの交換時間は目安です。


エンジンオイルフィルター

200h毎に交換

エンジンオイルを洗浄しているフィルターです。
エンジンオイルの劣化を抑える働きがあるので、オイル同様定期的な交換が必要です。


サーモスタット

200h毎に交換

冷却水の温度を監視してエンジンを保護する部品です。

長期間使用すると塩が詰まって正常に動かなくなります。


スパークプラグ

200h毎に交換

エンジン内でガソリンに着火して爆発させる部品です。

劣化すると点火不良となり、エンジンが動かなくなります。


エンジン運転時間100h200h300h400h以降繰り返し
エンジンオイル
ギアオイル
アノード、トリムタブ
エンジンオイルフィルター
スサーモスタット
スパークプラグ

交換作業自体は道具さえあれば比較的簡単ですが、エンジンアノードのように交換時内部に落としてしまうと致命的な損傷が発生するようなものもあります。

不安な点や不明点などあればお気軽にお問い合わせください。

カウル内部の水洗いについて

船外機は使用しているとどうしてもカウルの中に海水が入って、中で塩が溜まってしまいます。

多少であれば問題ありませんが、放置するとエンジン内部まで侵食してしまい、最悪シールが破壊されてオイル漏れを起こすことがあります。

対策としては、船のメインスイッチを切った状態でホースなどで直接カウル内を水洗いしてください。

その後しっかりと乾燥させてからメインスイッチを入れれば問題ありません。

注意点としては必ず洗浄前にメインスイッチを切ることと、乾燥しきってからメインスイッチをオンにすることです。