There is no second

カテゴリー SAILING

あ〜ついに終わってしまいましたね。これでようやく寝不足の日々から解放されるという喜びと、一抹の寂しさに包まれています。

第35回アメリカスカップは挑戦艇エミレーツチームニュージーランドの圧勝で幕を閉じました。注目の第9レースはスタートから1マークまでオラクルが先攻したものの、エミレーツが巧妙なテクニックでオラクルを欺き、相手のジャイブを遅らせることに成功。それにより、オラクルのジャイブ自体まったく悪くなかったけど、ジャイブ後の位置が苦しくなってしまいました。

映像を見返すと分かるんですが、エミレーツはこの時、全員が風上ハルにいる状態からジャイブを開始しています。通常はトリマーとサイクラーの2人が先に移動し、その後に回頭を始めるルーティンですが、これをあえて省くことで、相手の同時ジャイブのタイミングをずらすことができました。秘かに練習していたテクニックをここ一番で成功させてしまうあたり、今回のエミレーツの勢いを物語っています。

タクティカルな位置取りで優位に立ち、苦し紛れにスプリットする相手をしっかりとルーズカバーし、マニューバ毎に少しずつ差を広げる、まさに横綱相撲でした。4年前の雪辱を果たす、壮大なリベンジの達成です。至高の銀杯は14年ぶりにオークランドに戻ることになります。おめでとう!

敗れたとはいえオラクルのクルーたちも素晴らしいスポーツマンシップを見せてくれました。プレスカンファレンスではジミーが清々しい顔で、相手に脱帽だと認めていましたし、夜には全員でエミレーツのベースキャンプにお祝いに行ったらしいですよ。そういうエピソードこそ、子供たちに聞かせてあげたいなと思います。

連中と戦った2年前のモスワールドの写真を見返したら、こんな成績表が出てきました。

予選初日の成績表と、決勝第1レースの成績表。あらためてすごい連中と戦ってたんだなと。そしてまた来月、レイクガルダで奴らと戦える。ホントいまから武者震いですよ。あ〜楽しみだ。

アメリカスカップ4日目の今日もエミレーツチームニュージーランドが連勝を重ね、通算成績を6勝1敗としました。ついにあと1勝で念願のカップ奪還です。

5日間のブレイクの間にパフォーマンスを上げ、昨日ようやく一矢報いたオラクルでしたが、今日はスタートからまったくいいところがなく、ジャイブで落ちたり、バウンダリー出ちゃったり・・・それに比べてエミレーツの淀みない走りが際立ちます。

圧巻は今日の2レース目でした。風速9ノットで、なんとフライタイム100%をやってのけたのです。開幕前、スタートからフィニッシュまでハルを濡らさない、ドライレースをしたチームがカップを獲ると言われました。そのドライレースを見事に決められて、オラクルの落胆たるやいかほどか・・・

2レース目のプレスタートは360度の動画も公開されました。(スマートフォンで見ると臨場感が増します)

オラクルにしてみたら、エミレーツがまさかあそこでフォイルタックを決めて、スムーズに下に入ってくると思わなかったはず。フックした後のエミレーツの自由自在なウイングコントロールと、ガンが鳴ってもなかなか加速できないオラクルのウイングのキャンバーの浅さが対照的で気になりました。

エミレーツのキャンバーは油圧でアクティブに動いてるようですが、ひょっとしてオラクルはテークル?いや、きっとそんなことないか。でもエミレーツのウイングコントロールの方が常にアグレッシブなんですよね。タックジャイブの回頭の際もキャンバーが返ってるっていうよりも、返してるように見える。きっとアシュビーがあのプレステみたいなコントローラーでアクティブに返してるんじゃないかな。

どうも今回ばかりは大逆転は厳しそうですね。ちなみに僕が書いたKAZIの予想記事はこうでした。

”長期間バミューダで手合わせしながら活動してきたオラクル、アルテミス、ソフトバンク3チームのアドバンテージは非常に大きいのではないでしょうか。昨年末に現地入りしてからのBARのダメっぷりを見ると余計にそう思わざるを得ません。これが相手を油断させるための作戦なら大した策士ですが・・・

ただしアルテミスとソフトバンク、どちらが本戦に進んだとしても、オラクルに勝つのは至難の業かも。お互いに手の内を知り尽くしているだけに。ソフトバンクには是非この予想を覆して驚かせてほしいところです。

もっとも未知数なのがエミレーツ。彼らが単独でどこまでスピードと精度を高めてきたのか。足漕ぎグラインダーといい、ウインチレスの油圧メインシートトリムといい、独創的なアイディアが吉と出るか凶と出るか。オラクルがもしカップを失うとしたら、エミレーツの新艇が予想を遥かに超えて速いというパターンくらいかなと思います。”

さっすがいいとこ突いてるじゃないのw さ、寝不足の夜は今日で終わるのか?まだ続くのか?

ガルダワールドに向けてペースを上げていかねばなりません。道具ばかりに気を取られずに、きちんと基礎を磨かねば。フォイルタックの精度を上げねばなのです。

この日の全タックです。上手くいく時と行かない時と何が違うんだ?目に見える違いはバランスだけど、そのバランスをばらつかせてるのは、切り始めのティラーの舵角と体重移動のタイミング。ここが本当に微妙で、ハマるとスッとキレイに回る。ハマらないと最初っからバウが刺さったりスターンが引っかかったりウイングがついたりするんです。何度やっても本当に難しい。

ACの連中もGoProの映像や各センサーの情報、舵角やヒールバランス、フォイルに掛かるロード等を徹底的に解析して、あの驚愕のフォイルタックをマスターしました。僕も頑張って練習して、分析もして、せめて5割以上の成功率を目指したいと思います。

今年も92艇の参加を集めて盛大に開催された初島ダブルハンドレース。社員1号がHMYCのシースケープ24、ネストの菅原オーナーと参戦しました。

微風に終始したので軽量パフォーマンスボートの威力を発揮し、大型艇団に食らいついていたのですが・・・フィニッシュラインの僅か0.4マイル手前で無念のタイムリミット。残念!

それにしても24フィートとしては素晴らしい走りを見せてくれました。来年こそ雪辱を果たすと言っているので期待しましょう。その1秒を削り出せ〜

Against All Odds

カテゴリー SAILING

サンティアゴ・ランゲの奇跡のカムバックが10分弱のドキュメンタリーになっています。これを見ると、彼がなぜレジェンドと呼ばれるのかが良く分かります。

僕が初めてナクラの会場で彼に会ったとき、自分のことよりも息子たちの49erキャンペーンについて話してくれました。息子たちと一緒にオリンピックに行くのが夢だと。

そんなランゲがオリンピックの1年前に癌に侵され、左肺の半分を摘出したと聞いたとき、彼の夢は叶わなかったと思いました。僕だけじゃなく、ナクラ乗りの誰もがそう思ったはずです。

しかしそこから奇跡の復活を果たし、ランゲは親子揃ってオリンピック出場を果たしました。開会式で息子たちと一緒に行進できた時点で、彼は夢を叶えたと、今度はそう思ったんです。ところがそうじゃなかった。出場できただけでも奇跡なのに。メジャーレガッタから1年以上も離れていたのに。まさか優勝するなんて・・・しかもメダルレースで2度のペナルティーを与えられながらも・・・

その不屈の闘志に、あらためて感服します。スナイプ時代からずっと、サンティアゴ・ランゲは僕の憧れ、リアルレジェンドです。その奇跡のカムバックは競技を問わず、語り継がれるべきものだと思います。ご覧になってない方はぜひ10分時間をとってこのドキュメンタリーをご覧になってください。(日本語字幕も表示できます)

レッドブルユースアメリカスカップは、劇的な幕切れでランドローバーBARユースアカデミーが優勝しました。初日の3レースを2-2-1と大きくリードしたBARでしたが、最終日にニュージーランドが怒濤の3連続トップ。最終レースの最終レグまで5位を走っていたBARを逆転して優勝する・・・はずでした。

ところが2位を争っていたスウェーデンとドイツがマーク際でケース。ルームを貰えなかったドイツはボトムマークに激突して止まってしまい、スウェーデンにはペナルティーが与えられ、その隙を縫って順位を2位まで上げたBARが初の栄冠を手にしたのでした。いかにもユースらしい、まるで高校野球のようなドラマティックな幕切れでした。

ワールドシリーズとユースで勝ったBARは、45Fに強いということですね。特に飛ばないコンディションのタックジャイブがとても上手いなと感じました。地道なトレーニングの成果でしょう。8チーム中で唯一フォイリングして、大差で連続トップを取ったニュージーランドも素晴らしかった。

ちなみに優勝したニュージーランド艇には、葉山で一緒にナクラのトレーニングをしたマイカー・ウィルキンソンが乗っていて、最後にボトムマークに突っ込んでしまったドイツチームの舵を持つのは、コーチが同じだったポール・コルホフです。ナクラにとどまらず、エクストリームやユースACの活動でセーリングの幅を広げている彼らには、一人のセーラーとしてジェラシーを感じてしまいます。若いって素晴らしい。

それにしても・・・遅いw こんなに45Fって遅かったっけ?人間の目はすぐ慣れるもんですね。

シースケープチャレンジ2017の動画が公開されました。

映像も編集も、セーラーたちの表情も素晴らしいですね。純粋にセーリングを楽しんでる様子がよく伝わってきます。来年以降も日本からの参加者が増えて欲しいイベントです。

このチャレンジは毎年4月ですが、会場となったフリースピリットセーリングクラブでは年間を通じてシースケープを使ったセーリングアクティビティーを提供しています。シースケープのユーザー限定ではありません。誰でも身一つでクロアチアに飛べば、このパラダイスでセーリングできるんです。興味のある方はぜひ弊社までお問い合わせください。

海上視察

カテゴリー SAILING

JSAFの河野会長からのご指名で、セーリングワールドカップやオリンピックを成功させるための運営会議に参加してきました。これまでの恩返しの意味も込めて、何らかの形で協力したいと思っています。

それにしてもあらためてレース予定海域を回ると、網が増えてる・・・これってまさか、補償目当てか?

第35回アメリカスカップは、いきなり初戦から挑戦艇のエミレーツチームニュージーランドが4連勝。オラクルが持つのはクオリファイヤーズ優勝の1ポイントだけ。たった2日で崖っぷちに立たされました。

眠い目こすってライブで見たのに、全然その価値がないくらい大差がついてしまいました。この差はかなり深刻です。次のレースまで5日間のインターバルが空きますが、ギャップを埋めるのはかなり厳しいと思います。もちろん前回も1-8から逆転したんだから不可能とは言いません。ただ今回はオラクルにとって以下の問題が横たわっています。

  1. クラスルールを厳しくした分だけ、改造できる項目が少ない。
  2. たとえ足漕ぎを取り入れたとしても、クルーが対応できるとは思えない。
  3. ダガーボードの形状を変えるには時間が足りない。(先端を曲げる程度か)

サンフランシスコでは世界中から毎日すごい数のエンジニアやビルダーが雇われて合流し、驚異的なパフォーマンスの改善を力ずくで呼び込みました。この5日間で同様に大改造が施されるのは間違いないでしょう。ただし相手艇はフォイル形状もコントロールシステムもグラインダーも全くコンセプトが違うので、そう簡単に追いつけるとは思えません。

おそらくですが、ラウンドロビンでエミレーツがオラクルに2敗したのはわざとですね。エミレーツは三味線を弾いて、オラクルに油断させたと見ます。クオリファイヤーズ優勝のポイントを相手に与えてでも、その方が本戦で有利になると読んだんじゃないかな。

このままエミレーツがカップを奪還するのか。それともまさかの逆転があるのか。24日から再会するレースに世界中の注目が集まっています。

FLY Rinko

カテゴリー SAILING

本日もワスプな一日。ヨット部の同期3名で七転八倒する先輩方の映像は、やはり公開できそうもないので、昨日の凛子を少し。

初めてモスに乗る人は、どうしてもアンヒールさせることに慣れないで苦労します。凛子くらい経験が浅い方が、すんなりアンヒールさせられるみたい。このあともっと綺麗にスーッと飛びました。楽しくてたまらないんだって。しばらく我が家のワスプは凛子のオモチャかな?中学生からこのフネで飛んでれば将来が楽しみだ。

次の記事 »